福岡市博多区 地域情報2020年版博多区エリア情報

福岡市博多区のオフィスエリアは、【博多駅前エリア】、【筑紫口(博多駅東・駅南)エリア】、【呉服町エリア】の3地区に集約される。九州新幹線の開通や観光船の寄港により、来福者も多いが、福岡空港まで地下鉄で約7分と好アクセスの為、空港利用の多い企業にも好まれている。

【博多駅前エリア】の大通り沿いには、古くともオフィス街にふさわしい大型ビルが立ち並ぶ。博多駅に隣接する中央街は商業色が強まり、賃料相場を引き上げた。

【筑紫口(博多駅東・駅南)エリア】には、規模は駅前には劣るものの、新幹線口・ヨドバシカメラのイメージも強く、大型ナショナルチェーン店(居酒屋飲食店)が多いという特徴もある。一方では九州自動車道や都市高速への交通アクセスの評価も高く、社用車を保有している企業が多く見受けられることも特徴のひとつで、駅ロータリー前で都ホテル博多(近鉄グループ)が開業し、イメージが一新した。
また、2019年に市は博多駅周辺再開発プロジェクトである「博多コネクティッド」を発表し、今後容積率緩和等が実現する。これにより、筑紫口ロータリーも公開空地と歩道がより広く改善されることが決まっており、更なるエリアの向上性が図られる。そして、JR九州が在来線上の博多駅ビルを拡張する計画を発表し、今後続く、数棟の建て替え計画もプレス発表され、注目が集まっている。

【呉服町エリア】は、オフィス街の街並みとしての環境整備が向上し、機動性溢れるエリアとなった。今年竣工予定のビルが1棟あるが、建て替え計画のビルも数棟あり、今後オフィス街としての進化が楽しみなエリアである。また、博多部(呉服町エリア)は元々日本中世最大の貿易港湾都市として栄え、商人の街であり、歴史ある寺社もたくさん連なっている。
市はこれを別の目玉として「博多旧市街プロジェクト」とし、このエリアを国際的な歴史・伝統・文化を際立たせる観光地・町並み作りをする計画を打ち出し、2面性を持つ街を目指して開発が進められている。

更には、博多区最北端であるエリアで観光船の寄港整備のためにウォーターフロント(再開発事業)計画も進められている。大型ホールや商業施設の整備はもちろんだが、これに伴う外国人観光客の輸送手段のプロジェクトのロープーウエイ計画が白紙になったことで、現在検討が重ねられている様子。
いずれにしても、2022年度開業予定の地下鉄七隈線の博多駅までの延伸工事に伴い、キャナルシティ周辺のエリア環境が整い始めており、大きく期待されていることは間違いない。
2019年9月開業の都ホテル博多
2019年9月開業の都ホテル博多
KFG福岡ビル・ヴィラージュ博多駅前の外観イメージ
左:KFG福岡ビル、右:ヴィラージュ博多駅前


オフィス相場概要

かつて2008年度以降、ファンド組成による物件の供給ラッシュがあり、賃料が高めに設定されたため、ユーザーニーズとして既存物件に人気が集まり、リーマンショックとともに新築・築浅ビルの空室が目立ち賃料の下落が続いた。

賃料相場は博多駅前エリアが若干高く、他の2エリアは駅前よりは割安物件が多いとは言え、すべてのビルの賃貸条件がユーザーニーズに柔軟に対応する傾向にあったのを理由に、非常に人気の高いエリアとなった。しかし、ここ数年で一気に流れは変わった。

企業は事務所拡張傾向に向かうものの、定借(契約期間に定めがある借家契約)・旧耐震のビルはコンプライアンスで検討に難色が示され、インバウンド需要によりオフィスではなく、ホテルばかりが建設された。そのため、数棟のビルにおいて、取り壊しによる立ち退きがあるが、移転先が品薄状態となっており、更には「天神ビッグバン」により立ち退き先に対するオフィスフロアの面積不足など、これらの要因すべてが重なり一気に空室率が低下した

今なお、大型面積の空室物件は無く、賃料水準が坪当たり5,000円以上、上昇したビルが多数ある。現在は、特に大通り沿いの物件の空室は皆無に近く、昨年竣工の大型、ハイグレードビルは坪単価20,000円程度で満室可動しており、築年数のある既存物件においても希少な面積帯(100坪以上)であれば坪単価17,000円で推移している。

オフィス相場今後の動向

既存ビルは、面積によって共益費込で坪単価8,000円を切るような条件でリーシングした時期もあったが、今では空室率の低下が進み、賃料の高騰が激化している。
需要に対する空室の供給不足状態が続いている事から、物件確保の為の競争が激化し、募集条件以上の実績を上げているビルも少なくない。
いずれにしても、未だどのエリアよりも立地・人気を含め1番のエリアであることに変わりは無く、現状では、駅前大通り沿いで築年数にかかわらず坪当たり18,000円、筑紫口・呉服町エリアでも通り沿いであれば16,000円以上で推移しており、博多駅近辺であれば、坪25,000円以上の話も出ている状況となっている。
まとまった面積の空室であれば、退去予告の6ケ月前情報の段階で、内覧が出来ないにもかかわらず、図面のみで契約決定まで行うケースが多くなりつつある。

新開発オフィスビル

時期 エリア 物件 面積
2020年1月 綱場町 D-LIFE PLACE呉服町 1,738坪
2020年2月 中洲5丁目 LA博多 355坪
2020年3月 東比恵4丁目 東比恵ビジネスセンターⅢ 902坪
2020年4月 博多駅前1丁目 九勧承天寺通りビル 3,612坪
2020年10月 博多駅南3丁目 アーバンセンター博多 795坪
2021年2月 博多駅前4丁目 仮)博多駅前4丁目計画
2021年9月 博多駅中央街 仮)未来図博多駅ビル
以降 博多駅東2丁目
博多駅東2丁目
博多駅前2丁目
博多駅前1丁目
博多駅前1丁目
福岡東総合庁舎跡
博多スターレーン跡
西日本シティ銀行本店本館ビル
西日本シティ銀行本店別館ビル
西日本シティ銀行事務本部ビル