福岡市早良区 地域情報2023年版早良区エリア情報

福岡市早良区は、市の西部エリアで、住宅地、文教地区のイメージが強く、マンションや戸建ての高級住宅も存在する、市内においてもダントツ人気のハイソな住宅エリアともいえる。まず、埋め立てによりできた百道地区は、福岡ソフトバンクホークスの本拠地「福岡PayPayドーム」やホテル「ヒルトン福岡シーホーク」などがあり、博物館、領事館に加え、地元放送局や富士通、NEC、日立等を含め、情報産業に特化したコンセプトビルが建ち並ぶ。

また、福岡PayPayドームに隣接するエリアでは、商業施設が2棟。Zepp Fukuokaも新たに生まれ変わったが、ひとつは「MARK IS 福岡ももち」で、もうひとつは「E・ZO FUKUOKA」。この建物は王会長のミュージアムやHKT48劇場がここで稼働するが、もうひとつの目玉として、ビルの外壁をめぐる滑り台もあり、注目のスポットとなっている。更には28階建てのツインタワーマンションも完成し、遊びの空間だけでなく、居住空間としても人が賑わうエリアである。

そして本来、本エリアの生活店舗の中心は、商店街や地下鉄西新駅がある西新地区なのだが、ここにも商業施設「プラリバ」と一体型の地上40階建てのタワーマンション「ブリリアタワー西新」がある。西新地区の新たなランドマークであるが、本エリアは店舗系テナントのイメージが強く、インテリジェントオフィスビルは1、2棟。このオフィスイメージを希望するテナントには百道地区のほうがイメージに合うのだが、百道はバスの便が多く、都市高速バス利用もできるものの、交通アクセスがバスや車に限られていて電車がないという点でマイナスな印象を受けざるを得ない事実がある。
MARK IS 福岡ももち
ドームに隣接する「MARK IS 福岡ももち」
商業施設「プラリバ」・タワーマンション「ブリリアタワー西新」
「プラリバ」・「ブリリアタワー西新」


オフィス相場概要

西新地区・百道地区は、ともにビルの棟数は少ない。西新地区は商業系(特に飲食店)では依然人気も高く、市内副都心の中では一番ではないだろうか。賃料は博多駅東地区と同水準で推移し、地下鉄で天神から5駅の割には安定していたが、飲食店系はコロナ禍により、一時的ではあるが多少の影響を受けていたのは言うまでもない。一方の百道地区も棟数にして6棟と数は少ないが、高層が可能なエリアでもあるため、ビルのグレードは高い。しかしながら交通アクセスがバスに限られていることもあるために需要に乏しく、空室は解消されているものの賃料が大きく上昇する状況ではなく、坪当たり12,000円前後(共益費込)で推移している。

オフィス相場今後の動向

西新地区、百道地区とも大きなオフィスビル計画はない。交通アクセスによる需要の問題はあるものの、もともとグレードの高いビルが多い為、博多、天神エリアの空室不足から本エリアを選択肢の一つとする企業のニーズには充分に答えている。現在もほとんどのビルが高稼働しているので、大きな空室がでない限り、相場が動くことはないだろう。